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SPECIAL 幽世の薬剤師 紺野天龍/著 こより/イラスト

  • 幽世の薬剤師
  • 物語

    幽世の薬剤師

    幽世の薬剤師

    異世界×感染爆発。パンデミックの真相は?

    薬剤師として働く空洞淵霧瑚(うろぶちきりこ)は、自身が専門とする漢方と現代医療の狭間で苦悩していた。そんなある日、病院からの帰り道で不思議な少女に出会う。「幽世(かくりよ)の薬師様、お迎えに上がりました」――気が付けば、そこは携帯の電波も届かぬ異界であり、さらに、謎の感染現象に苦しむ人々が溢れていた。これは病か。あるいは、怪異か。現役薬剤師が描く漢方×異世界×医療ミステリー、開幕!

    幽世の薬剤師2

    幽世の薬剤師2

    転生薬剤師×巫女。異世界の病、治します。

    幽世(かくりよ)。鬼や神霊などの「怪異」と人が共存する異世界に偶然迷い込んだ空洞淵霧瑚(うろぶちきりこ)は、漢方診療科の薬剤師という経験を生かし、街で起きた不可解な「吸血鬼」事件を解決に導く。そして、そこで出会った巫女・御巫綺翠(みかなぎきすい)の勧めに従い、慣れない異界暮らしを始めるが、今度は「神の子が宿る」伝承がある村から、助けを求められ......。現役薬剤師が描く漢方×異世界×医療ミステリー、第2弾。

    幽世の薬剤師2

    幽世の薬剤師3

    悪魔祓い。錬金術師。薬師が対峙する異能と謎。

    漢方診療科の薬剤師、空洞淵霧瑚(うろぶちきりこ)が迷い込んだ異界「幽世(かくりよ)」には、現実世界では存在しえない者たちがいる。とり憑いた悪魔を祓う「エクソシスト」。神秘を探究する「錬金術師」。果たして、彼女たちが見せる奇跡は本物なのか。あるいは、詐術なのか。巫女・御巫綺翠(みかなぎきすい)とともに、空洞淵は事件の背後にある《病》の解明を試みるが......。現役薬剤師が描く漢方×異世界×医療ミステリー、第3弾。

  • 登場人物

    • 空洞淵霧瑚
      空洞淵霧瑚うろぶちきりこ

      大学病院の漢方診療科で働く薬剤師。現代医療における漢方のあり方に悩んでいたが、ある日、白銀の髪の少女と出会い、「幽世」へと迷い込む。そこで流行する「病」を前に、自分のできることを模索し始めるが......。代々、漢方を家業としてきた一族の出身で、祖父や父も漢方家だった。

    • 御巫綺翠
      御巫綺翠みかなぎきすい

      幽世の巫女。怪異を祓う能力を有し、同種の役割を担う人間の中でもその力は極めて強い。一見、冷たい印象を与えるが、感情表現が苦手なだけで、実は優しい心根の持ち主。妹と二人で暮らしている。祖先は金糸雀とともに「現世(現実世界)」と「幽世」の分離に関わった。

  • 推薦コメント

    • 知念実希人

      漢方医学×ミステリー×異世界。異色の融合が誰も見たことのない目くるめく景色へと昇華していく。

    • 顎木あくみ

      「伝承」につられて読み進めると、その裏の「本物の病」が気になり、さらに最後の「真実」に圧倒されます。とってもとっても面白かったです。

    • 今村昌弘

      幽世、怪異、それがどうした。謎(こころ)あるところに論理あり。この妙技を心して御覧じろ。

  • 著者紹介

    紺野天龍コンノ・テンリュウ

    1985(昭和60)年、東京生れ。2018(平成30)年、電撃小説大賞応募作「ウィアドの戦術師」を改稿・改題した『ゼロの戦術師』でデビュー。他の著書に『錬金術師の密室』『シンデレラ城の殺人』『神薙虚無最後の事件』などがある。