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SPECIAL 「マリー・アントワネットの日記」シリーズ 吉川トリコ/著 斉木久美子/イラスト

  • 物語

    マリー・アントワネットの日記 Rose
    このプリンセス、他人とは思えない!

    ハーイ、あたし、マリー・アントワネット。もうすぐ政略結婚する予定www 1770年1月1日、未来のフランス王妃は日記を綴り始めた。オーストリアを離れても嫁ぎ先へ連れてゆける唯一の友として。冷淡な夫、厳格な教育係、衆人環視の初夜......。サービス精神旺盛なアントワネットにもフランスはアウェイすぎた――。時代も国籍も身分も違う彼女に共感が止まらない、衝撃的な日記小説!

    マリー・アントワネットの日記 Bleu
    王妃との永遠の別れに、涙があふれる。

    え、あたしがフランス王妃とかwww ウケるってかんじなんですけどー。1774年5月10日、ルイ15世が崩御し、夫・ルイ16世が国王に。だが、アントワネットへの世間の風当たりは強まる一方だった。取り巻きたちとの夜遊び、膨大な服飾費、授からない子ども、根も葉もない噂。そして、本当の恋。だが革命が起こり、すべては終わる――。王妃の最期の言葉が胸に響くクライマックス!

    ベルサイユのゆり―マリー・アントワネットの花籠―
    ばらが好き。でも、ゆりはもーっと好き♡

    まさか、わたくしの姿がお見えになるんですの? 2018年12月28日、ひとりのパリ旅行者が知らない女から声を掛けられる。女の名は、ランバル公妃。フランス革命で虐殺された、マリー・アントワネットの女官長だった。王妃への強い思いゆえ亡霊となった彼女は語り始める。王妃を愛し、王妃に愛された女人たちのことを――。世界中から嫌われた王妃を過剰な愛で綴る、究極の百合文学!

  • 登場人物

    • マリー・アントワネット

      フランスの王太子に嫁ぐため、生まれ育ったオーストリアを発とうとしている未来の王妃。生来の「お道化者」の血が騒ぎ、言わなくていいことをつい口にしてしまう。

    • ルイ16世

      フランスの王太子。内向的でクールな性格。アントワネットにも冷淡な態度で、なかなか本心を見せない。

    • マリア・テレジア

      マリー・アントワネットの母親。ハプスブルグ帝国を牛耳る「女帝」として知られる。お調子者の娘を心配し、しばしば高圧的な手紙を送ってよこす。

    • ルイ15世

      フランス国王。ルイ16世の祖父。好色で知られ、ポンパドゥール夫人やデュ・バリー夫人をはじめとして数多くの愛人をもった。

    • デュ・バリー夫人

      ルイ15世の公式寵姫。宮廷の覇権を巡ってアントワネットと争う。

    • ランバル公妃

      アントワネットの女官長。アントワネットに純粋で熱い友情を抱いている。

    • ポリニャック伯爵夫人

      アントワネットの女友だち。率直で媚びない性格でアントワネットに好かれた。

    • フェルセン

      スウェーデンの貴族出身の軍人。パリの仮面舞踏会でアントワネットと出会う。

  • 著者紹介

    吉川トリコヨシカワ・トリコ

    1977(昭和52)年生れ。2004(平成16)年「ねむりひめ」で女による女のためのR-18文学賞大賞・読者賞受賞。著書に『しゃぼん』『グッモーエビアン!』『少女病』『ミドリのミ』『ずっと名古屋』『光の庭』『マリー・アントワネットの日記』(Rose/Bleu)『女優の娘』などがある。