新潮文庫 nex

LITERARY WORK DETAIL 作品詳細

ゲットウヤ
月桃夜
遠田潤子/著
佳嶋/イラスト
この世の終わりならふたりの全てが許される。
奄美の海を漂う少女の元に、隻眼の大鷲が舞い降り、語り始めたある兄妹の物語。親を亡くし、一生を下働きで終える宿命の少年フィエクサと少女サネン。二人は「兄妹」を誓い、寄り添い合って成長したが、いつしかフィエクサはサネンを妹以上に深く愛し始める。人の道と熱い想いの間に苦しむ二人の結末は――。南島の濃密な空気と甘美な狂おしさに満ちた禁断の恋物語、待望の文庫化。
ISBN
978-4-10-180052-3
発売日
2015年12月 1日

プロフィール

トオダ・ジュンコ

1966(昭和41)年、大阪生れ。関西大学文学部独逸文学科卒業。2009(平成21)年『月桃夜』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。『雪の鉄樹』が「本の雑誌が選ぶ2016年度文庫ベスト10』第1位に、『オブリヴィオン』が「本の雑誌が選ぶ2017年度ベスト10」第1位に輝く。『冬雷』で第1回未来屋小説大賞を受賞。他の著書に『ドライブインまほろば』『廃墟の白墨』『銀花の蔵』『人でなしの櫻』『イオカステの揺籃』などがある。